最近、心理的安全性の高い職場に必要なのは「個人の専門性」だと考えるようになった。
ある仕事を進めるのにスキルA~Eが必要だとして
- XさんがA,B
- YさんがC
- ZさんがD,E
というスキルを持っていると、互いに自分にない専門性(スキル)を持っているので、意見や提案を尊重できる。その結果、心理的安全性が醸成される。
が、その仕事を進めるのに必要なスキルを持っていないWさんがチームにいると様子は変わってくる。仕事を進める上でWさんの意見や提案を真剣に取り扱う価値はないので、周りはスルーしたり価値のないものとして取り扱う。Wさんは自分の意見に自信が無くなり、無能なのではないかと不安になる。
Wさんにとって心理的安全性を回復するためには
- 自分のスキルが生きる場所(案件or部署or会社)に行く
- 今必要とされる専門性を獲得する
のどちらかだと思う。
心理的安全性を声高に叫ぶくせに、現実には特定個人の意見を無視したりぞんざいに扱う環境がたまにある。これは「お母さん全然怒ってないよ」と言葉では発しながら不機嫌そうな表情を子供に向けるやつと同じで、言語的なメッセージと非言語的なメッセージが矛盾している典型的なダブルバインドであり、他人を不安にさせるには十分すぎるやり方。
DeNA南場さんの「球の表面積」の考え方が良い。
新人~ベテランまで、面積の大小はあれど自分の持ち場があり、共通の目的に向かって貢献している。持ち場が違うから互いをリスペクトできる。
「心理的安全性の研修を受ける」とかクソほど役にも立たない。とにかく専門性。