うっかりエンジニアのメモ

未来の自分に宛てたメモ

マイナンバーカード+iPhoneで確定申告がくっそ楽だった

確定申告はマイナンバーカードをウォレットに追加したiPhoneがあるとめちゃくちゃ楽。
なんなら年末調整より楽まである。

デジタル庁なのかな、政府がんばってると思った。

筆者の属性

快適な確定申告のための準備

Tips

  • 申告は2月10日以降にできるようになる
    • 年末残高情報が2月10日以降順次e-Taxに連携されるため
    • たぶん2年目以降は年末調整の方で還付受けられるから1年目だけかも
  • 住宅ローンは「調書方式」に対応した銀行だとめちゃ楽
    • 売買契約書などのスキャンPDF化が不要になるため
  • ふるさと納税はマイナポータル連携に対応したサイトだとめちゃ楽

私たちはEC2ではない

親父は67才で自営の組込機器設計の会社を畳まずに細々と仕事している。
僕が大学生くらいの頃、親父がよく言っていたのがこの言葉。

「生まれ変わったら寄木細工とか伝統工芸の仕事をしたい」

なるほど。一度習得した技術で、同じ作業をし、同じアウトプットで一生食べていきたい、と。
※伝統工芸の職人になること・続けることの厳しさは当然あるでしょうがそれは一旦脇に置きます
組込の業界も、WebやAIほどではないものの、ここ20年ほどの発展の速度は尋常じゃないよう。

「もし最初に習得した技術で一生喰ってけるなら、そんなに楽なことはない」という素直な気持ちの吐露だと思った。

ITの発展が本当の高強度労働をもらたした

これは最近SNSでいろんな人が言っていて、昭和の時代の「長時間労働」は実は「高強度労働」ではなかった。

ITや通信技術がこれほど発展する以前は、業務のあちらこちらに「物理的な強制アイドルタイム」が存在した。出張の新幹線は、本を読む、駅弁を食べる、車窓を眺める、それも飽きたら眠る、そんな時間だった。連絡手段は公衆電話しかなく、上司もクライアントも、移動中の人間に仕事をねじ込むことは不可能だった。出張は半分旅行のような「余白」を含んでいた。

ところがITと通信技術の発展が、その「余白」を蒸発させた。新幹線の座席はオフィスデスクになり、トンネルの中でもSlackの通知は止まらず、空港のラウンジでもWi-fiがビンビンに飛んでいてWeb会議が始まる。

テクノロジーは私たちを楽にするどころか、「あらゆる隙間時間を労働リソースとして回収」し、世の中に本当の高強度労働をもたらした。

マルチタスクという「コンテキストスイッチ地獄」

サーバーにとってCPU使用率が低いことは「無駄」であり、リソースの無駄遣いとされる。だから、複数のプロセスを同時に走らせなるべくリソースを使い切る。しかし、人間の脳においてコンテキストスイッチのコストはサーバーのようにゼロではない。複数の研究が人間のマルチタスクは生産性が低く有害であることを示している。

zuuonline.com www.lifehacker.jp

ところが、シングルタスクが最も生産性が高いことを頭で分かっていても、テクノロジーがもたらした「高強度労働」はそれを許してくれない。隙間時間が労働リソースとして回収されることによって、労働のマルチタスク化は歴史上最高に極まっている。

リスキリングの暴力性

サーバーにやらせたい仕事が変われば、イメージ(AMI)を差し替えることで「今日までWebサーバーだったけどお前明日からDBサーバーな」は設定一つで実現できる。リスキリングという営みには、人間をこのように扱っているようなという危うさを感じる。昨日まで事務職の人間に対して「リスキリングで明日からデジタル人材になろう!」と無邪気に働きかけるその姿勢に潜む暴力性を理解しているのか?
人間が業務を効率的にこなせるのは、長年の経験による「キャッシュ(直感や暗黙知)」があるから。慣れという名のローカルキャッシュ。リスキリングの強要は、この貴重なキャッシュを強制パージ(削除)し、常にコールドスタート(重い初期読み込み)を強いること。これがいかに生身の脳に負荷をかけ、メンタルを摩耗させるか。長年の仕事で組織に貢献できていたという実感や自己効力感を、いかに奪うか。

私たちは番号で管理されるDisposableなリソースなのか?

クラウドコンピューティングが出現する以前の時代、私が所属していた大学の研究室のサーバーはそれぞれに星座の名前をつけて管理されていた。名前がついているとそれぞれに固有の素性や癖みたいなものが見えてきて、愛着が湧いてくる。翻って現代、クラウド登場以後はサーバーに名前をつけたりしなくなった。単にインスタンス番号で管理され、その仮想インスタンスが稼働する実態のサーバーはデータセンター内でもしかしたらハードウェア上の不具合が出てリプレースされているかもしれないが、ユーザーである此方側からすればそれらは隠蔽され気にも留めなくなった。

クラウドによる抽象化されたXaaSはユーザー目線ではめちゃくちゃ便利だ。だが、壊れたら取っ替えればいいという考え方を、現代の人間に対して適用しても良いものだろうか?

大量ソルジャー採用し、過負荷を与えて耐え抜いた人間を選別するやり方は、人材が無尽蔵に供給される時代には有効な戦略だったが、少子高齢化かつ「高強度労働」の時代にはまったく機能しない

新卒の社会人でさえ、少なくとも20年以上、保護者をはじめ周囲の大人/環境/教育機関が手間とお金をかけて育ててきた社会的資源。そのような若者を短時間で使い潰すブラック企業は、単に一人の人間の人生を壊すだけでなく、そこに投入された途方もないリソースをも台無しにするという点で唾棄すべき存在であり、公害であるとすら感じる。

私たちはEC2ではない。

この記事はGeminiの支援を得ながら作成しました

「人間はEC2ではない」という着想は自分、プロット提案はGemini、そこからの加筆修正はまた自分、という分担でやってみた。やっぱり大仰な言い回しに「Gemini臭」がしてしまうな~ 精進。

2025年買ってよかったとかGood Things

良い買い物、良い体験、良い食べ物、などなど

買ってよかった編

REGZA 65X9900R

引っ越しを機にSONY BRAVIA KJ-55A8Fが動作もっさりで4Kも見れないということでえいやで買い替え。LGのRGB4スタック有機ELパネルを採用した画面は、BRAVIA有機ELを見慣れている自分でも綺麗で満足度は高い。特に、HDRのコンテンツを流した時に「眩しい」場面が本当に「眩しい」のが凄い。 そしてREGZAタイムシフトマシン、昔使ってたけど素晴らしいねこれは。地デジ主要チャネルをほぼ全録しているので地デジの各番組が配信動画みたいな感覚になる。見逃した番組を「あとから録画」とかできる。

MOTHER HOUSE アンティーク サコッシュ

革の風合いと絶妙なブラウンの色味がいつ見ても綺麗。

高知県佐川町 宮地鮮魚店 藁焼きかつおのたたき(ふるさと納税

常時5-6ヶ月待ちの超人気返礼品。かつおのたたきの概念が変わる。まるでさっき藁焼きしたばかりかのような香ばしい薫りを纏った肉厚のカツオが恐ろしいほどジューシー。ネギ、茗荷など薬味もセットでついてきてGood。リピ確定。


味の素 プロテイン唐揚げ

ダイエットの一環で買ってみたらプロテインとか関係なく普通にウマい。冷凍庫常備決定。

UGREEN 巻取り式USB-Cケーブル

おかげでカバンがすっきり。100Wまで供給できるのもGood。オウルテック社のやつはすぐ断線するのでやめとけ。

ロジクール MX MASTER 3s

労働の半分が在宅勤務の自分にとってマイマウスは疲労感を左右する重要なデバイス。旧製品のMX MASTER 3を愛用していて、手に負担をかけない形状と機能割り当て可能なボタン群の使い勝手が最高だった。唯一の欠点だったクリック音のうるささがこの3sで解消し完全体に。

伊織 IORINO バスタオル(すぐさら)

無印のバスタオルを4年くらい使ってたので流石に買い替え。肌触りが本当に素晴らしい。

ブラザーインクジェット複合機 PRIVIO DCP-J528N

新居に引っ越したところ今まで使っていたブラザーのレーザープリンターを置く場所がなく困っていたところ、ヨドバシでえげつない値引きがされていたので思わずポチる。たま~に写真を印刷したい、書類を印刷したい、ハガキを印刷したくなる我が家にフィット。キヤノンエプソンみたいにノズルクリーニングでインク消費しまくるみたいな怪しい挙動がないのもGood。

Ghost of Yotei

チャンバラがシンプルに爽快で楽しい。Tsushimaのゲームシステムをベースに操作性、UI、ファストトラベルなどが洗練され、とにかく余計なストレスが少ない。画面酔いは最初はきつかったが、画質をパフォーマンス優先にして60fpsにすると別ゲームと思うくらい改善した。ストーリーは前作Tsushimaが良すぎた。Tsushimaでの、民を守りたい気持ちと侍としての道義の間で揺れる主人公の葛藤の描き方と、育ての親である伯父との一戦で結びとする脚本が、これを表現したのが日本人ではないことが信じられないほどに抜群に美しかった。

よかった体験編

サフィール踊り子

春に伊豆旅行に行った時にようやく乗れた念願のリゾート特急「サフィール踊り子」 小学生の頃乗った寝台特急カシオペア以来の食堂車にテンションが上がる。 客席車両もワイドな窓と天窓があり、湘南や伊豆の自然をこれでもかと堪能できる。JR東日本は引き続きこの路線でいい乗車体験を作っていってほしい。

河津町 大川屋 うなぎ

ふらっと入った鰻屋さんが感動する美味しさだった。妻とも「生まれてきて食べた鰻で一番美味しい」と話し、生涯忘れられない体験になった。自分たちが入店した直後に中国人の団体客が押し寄せてそんなに広いとは言えない店内がうるさくなったのだけど、気を利かせてくれた女将さんがふすまを閉めてくれたり帰り際に「うるさかったでしょ」と骨せんべいのおまけをくれたりと、温かいホスピタリティがあった。

ベランダ飲み

新居は南西向きでベランダから夕日が見える。涼しくなってきた秋の夕暮れに、椅子に座りながら焼き鳥とともにちょい飲みをするのがとても良かった。

共創と叫ぶ前に一端の専門家になる

先日聞いた弊社の偉い人の話が面白かった。(以下、意訳)

「自社だけで良いプロダクトを生み出せなくなった段階ではじめて"共創"だの"オープンイノベーション"だの言い始めるのはアンチパターン。自分達が良いプロダクトを生み出せている状態で"共創"を求めることで、外部の素晴らしいプレーヤーは自社の強みに惹かれて協働してくれる」

首がもげるほどうなずいた。 この考え方はそのまま個人対個人にも言えることで、DX部門みたいな、他部署と協業しないと仕事にならない部署の人たちは、まず何でもいいので、具体の価値を提供する何某かの専門家になるべきだと思う。ここでいう専門家というのは別に業界の第一人者とかそういうレベルである必要はなくて、小さくてもいいから具体の価値を提供できればいい。掛け算を考えるのはそのあと。

こういうスタンスであれば、自分の普段の仕事で1mmもAI活用してない人が、全社にAI広めようとする、みたいなことはまず起きない。

よく聞くDX推進がうまくいかないという話、超高度な先端技術の理解不足とか高度な政治的問題が原因であることなんて稀で、ほとんどは上記の「よくわからないおじさん」が推進してるから、というすごくシンプルな原因なんじゃないかな。

共創と叫ぶ前に、まず一端(いっぱし)の専門家になる。

「パラコンシステント・ワールド」読了 社長が哲学を語れるのはすごいが…

NTTが2030年に実現を目指している、フォトニクス(光)による情報通信基盤「IOWN」というものがあります。
IOWNの科学的・技術的背景というより、背後にある哲学が気になったので読みました。

NTT澤田社長(※当時)と生物学者、人類学者、哲学者、コンピュータ科学者、美学者(?)など、情報通信とは毛色の異なる専門家との鼎談がメインです。そして社長自ら執筆しています。すごい。ただ「ほほーなるほど」と思わせる議論もありつつも、全体的には「その哲学の実現にIOWNは本当貢献するの?」と疑問に思うものも多く、ちょっと考察が浅いと感じました。

また、本書は2021年12月出版の書籍であることに注意が必要です。2021年12月というと、まだChatGPTは世に出ていません。新型コロナに関してはワクチン接種は始まっているものの感染症法上の2類に指定されていて、症状が重くなりやすいデルタ株からオミクロン株への流行の変化が進んでいた時期です。

たとえば、p.19で澤田社長は

必ずしも、シンギュラリティはやって来ないだろうというのが私の考えです。

と述べていますが、昨今のLLMを踏まえた上でもなお考えが変わっていないかどうかは気になります。(NTTも tsuzumi っていうLLM作ったよね?)

本書のもやもや

データとアルゴリズムによる「データ至上主義」を批判しているのに、IOWNの特長として「大容量のデータを処理できる」ことを主張する

大量のデータを集めてAIに食わせりゃいい、というビックテックの世界観を批判しているのに、IOWNの特長として上記を主張されると「え、NTTも結局データ欲しいの?」ってなる。もっとシンプルに

  • エネルギー問題で人類の持続可能性が怪しい
    • エネルギーを生む発明:核融合発電とか
    • エネルギーを節約する発明:IOWN

という位置づけで、「IOWNは社会基盤である」と主張した方がすっと腹落ちしたなと。

SNSによるエコーチェンバーが深刻」→本当?

何のエビデンスもなしに「SNSはエコーチェンバー化している」前提で議論が進む場面が多くもやもやします。鼎談のゲストは高齢な方が多いのだから、むしろSNS以前、インターネット以前の世界でもエコーチャンバーに相当する現象は無かったのか(あるよね。カルト教団とか)、あるとしたらどういう条件でそれは発生するのか、などを考察してほしかった。

特にフェイクニュースはじめインフォデミックへの対策として

信頼しうる情報の即時大量供給

と述べていて…いや、それって皆さんが本書で散々礼賛していた環世界的な考え方ではむしろ到底受け入れられないアイデアじゃないですかね…

フェイクニュースが厄介なのは、「嘘をつくコスト << 嘘かどうか検証するコスト」だからじゃないでしょうか。IOWNにより(機序はさておき)検証するコストが極小になるのだ → だからインフォデミック対策として有用 というロジックなら納得だったのですが、中央集権的に信頼しうる情報の即時大量供給をすると言われてしまうと、それは「日本ファクトチェックセンター」みたいな胡散臭い動きと何が違うのか分かりませんでした。検証コストを下げるという意味では、Xの「コミュニティノート」の仕組みは割とよくできているなと思います。

現実の多様性を知ってる?

多様性を受け容れると口で言うのは簡単ですが、これは自分にとって不快・不安・不利益な存在や表現も認めるということです。そして多くの人にとってそれは苦痛な場合があります。

本書では多様性が損なわれる弊害の一つに「グローバルで様々な専門家と出会うことによるセレンディピティが生まれない」ことを挙げていますが、はっきりいって市井のふつうの生活者にとってこんなことはどうでもいいことです。

本当に多様性を重視するなら、率先垂範でたとえば本書ではIOWN構想に好意的な人とのみ対談していますが、IOWNに懐疑的な人(胡散臭い。ビッグマウス。誇大広告。と思ってる人)と対談するとかやってみても良かったと思います。…そこで相対する本物の多様性には耐えられるかは疑問ですが。

地理的・領域的な差異があっても「エリート」としか交流しないのなら、それは結局カズオ・イシグロのいうところの「横の旅行」に過ぎないのかなと。

俗に言うリベラルアーツ系、あるいはインテリ系の人々は、実はとても狭い世界の中で暮らしています。東京からパリ、ロサンゼルスなどを飛び回ってあたかも国際的に暮らしていると思いがちですが、実はどこへ行っても自分と似たような人たちとしか会っていないのです。

私は最近妻とよく、地域を超える「横の旅行」ではなく、同じ通りに住んでいる人がどういう人かをもっと深く知る「縦の旅行」が私たちには必要なのではないか、と話しています。自分の近くに住んでいる人でさえ、私とはまったく違う世界に住んでいることがあり、そういう人たちのことこそ知るべきなのです。

toyokeizai.net

それとセレンディピティという意味では、筆者が批判している「データとアルゴリズム」によるAI推薦エンジンの方がよほど人類に貢献していて既に実用的だと思います。Spotifyでレコメンドされたアーティストが好みドンピシャでQoLが上がるなんてことはよくあるし、Amazonの「この商品を買ったひとはこんなものも買ってます」には何度も助けられています。

インターネットに備わった"ピュシス"的な側面を評価していない

おそらく澤田さんも判っててやってるのだと思いますが、インターネットってそもそもが高度に自律分散された設計(OSI7層プロトコルDNS、BGPしかり)なので、中央で集権管理する主体はどこにも無く、これは筆者らの言うところの"ピュシス"的なものですよね。そういった側面を評価せずに「IOWNはインターネットに代わる通信インフラ」と主張している点が残念でした。

本書の良かったところ

社長が哲学を語れるところ

もやもやを沢山書いたのですが、そんなことがどうでもよくなるほど良かったのは、技術で飯を食ってる会社の社長が、文系理系の枠を超えてエキスパートと対談し、事業哲学について存分に語れる点です。素晴らしい。社長にこのレベルの本出されると、役員幹部層も会社のビジョンがお題目ではなく本当に実現すべき未来なんだなと理解し気が引き締まりそうです。翻ってヘイシャ社長がこのレベルで哲学を語る姿は想像できません。。。

M1 Macで突然KONTAKT音源がDEMO TIMEOUTと表示され発音できなくなる件

環境

症状

KONTAKT 5を挿したインストゥルメントトラックの音源の音が突然鳴らなくなる。KONTAKTの画面を開くと「DEMO TIMEOUT」と表示される。画面の Activate を押しても何も起きない。
(重要な前提:直前にNative Accessのバージョンを上げた

とりあえずの対応

Native Access 3.2.3をあらためてインストールし直すことで正常に戻ります。

恒久的な対応

プロジェクトで使用しているKONTAKT 5のトラックをKONTAKT 7以降にリプレースする。
なんかもうDTMって2-3年前のプロジェクトでもまともに開くの難しいですね…

原因

Native Access 3.3.0以上では下記製品を購入していたとしても、DEMOとして起動されます。

Native Accessが内部的に利用している NTKDaemon というサービスが 3.3.0以降では Apple Siliconネイティブになっており、一方でKontakt 5など古い音源はRosetta2で動作することから発生するっぽいです。確かに自分のプロジェクトでもKONTAKT 7のトラックでは全く問題ないです。

参考

FlexiSpot E7H と マルトクショップの無垢材で昇降デスクDIYした

昇降デスクをDIYしました。快適です。

今までデスクは小4の時に親に買ってもらったシンプルな木の机を26年使い続けてきました。こんな机。

今のデスクの質感や使い勝手には満足していたので、本当は替えるつもりはなかったです。ただ、26年間で数度の引越を経てダメージが蓄積してしまったのか構造部分が傷んでしまった。おそらく来年の転居には耐えられないだろうということで次のデスクを考えることにしました。
思えば、インターネットに触れてWebサイト制作に夢中になった中学生の頃、夜食を頬張りながら夜遅くまで受験勉強していた高校生の頃、いつも側にこのデスクがあり、大袈裟でなく人生を伴にした家具でした。いま幼子を育てている人に強く言いたい。子供にこそ大人でも使えるようなシンプルなデスクを買い与えるべきです。いわゆる学習机はもって精々高校を卒業する18までだと思う。成長するにつれ学習机のデザインがガキっぽくて受け入れにくくなるというのもあるけど、なによりシンプルなデスクは用途に合わせて上に置くものを変えることで、都度デスクの機能を変えていける点が良いと思います。

なぜ昇降デスクなのか

自分は身長が165cmと平均より低めのため、適正な姿勢でデスクワークするためには椅子の調整だけではどうにもならず、机の高さを可変できる必要がありました。適正な姿勢についてこの動画が判りやすいです。

www.youtube.com

一般に、頭脳労働者が生産性を損なってしまう原因は

  • 目をやられる
  • 腰をやられる
  • 脳をやられる

このいずれかですから、デスクワーク時の姿勢、環境、道具はとても大切です。(ガジェット支出を正当化するムーブ)

市販のデスクは70cmの高さのものが多く、これはJIS規格で定められた日本人の平均的な成人男性の身長に合わせられた高さですが、これが制定されたのは1971年で今のようなPCを使った仕事を想定していないとのこと (引用: 机の高さと椅子の座面の高さの関連性 | Bauhütte®)
たぶん、70cmという高さは身長170cmの人でもまだ「高い」と感じると思います。女性は言わずもがな。

デスクに求める要件

  • 高さを65cmまで下げられる
  • 天板の幅140cm×奥行70cm
  • 天板は白系の明るい無垢材
  • 天板はウレタン加工ではなくオイル加工で自然な風合いを残す
  • 天板は手前側になめらかな丸みを持たせて、腕が角に当たらない
  • 昇降するときの音が静か

昇降デスクDIYの段取り

  • そもそもDIYするか決める
    • 良い完成品があればそれを買ってしまうのもあり
  • 天板の発注先を決める
    • 観点:希望の樹種を扱っているか、やりたい加工ができるか
  • 昇降デスクの脚部を決める
    • 観点:希望の高さまで下げられるか、うるさくないか
  • 天板を発注する
  • 必要なパーツを用意する
  • 組み立てる

そもそもDIYするのか決める

最近は様々なメーカーが昇降デスクを販売しているので、機能性や見た目など要件を満たした完成品があればそれを買ってしまうのもあり。

私の場合は「天板は白系の明るい無垢材」という希望が完成品では満たせなかったので、DIYすることにしました。

天板の発注先を決める

  • 天板の幅140cm×奥行70cm
  • 天板は白系の明るい無垢材
  • 天板はウレタン加工ではなくオイル加工で自然な風合いを残す
  • 天板は手前側になめらかな丸みを持たせて、腕が角に当たらない
  • 脚部の取付位置に鬼目ナット加工を依頼できるか

白系の明るい樹種を選びたいのは、デスクでは在宅勤務や趣味の音楽制作をすることがほとんどなので、落ち着くというよりは気分が明るくなるようなものがいいから。treebeというオーダーメイド家具屋さんの写真を見たときに、ハードメープルに一目惚れしました。

ハードメープルで製作されたオフィスデスク(treebeより)

おなじくtreebeのサイトにハードメープルの色の変化の画像があります。納入最初は白かったものが徐々に飴色に変化していく様子が美しい。

www.treebe-f.com

樹種以外の要件は下記です。

  • 天板はウレタン加工ではなくオイル加工で自然な風合いを残す
  • 天板は手前側になめらかな丸みを持たせて、腕が角に当たらない
  • 脚部の取付位置に鬼目ナット加工を依頼できるか

これができるのはネット上だとマルトクショップさんくらいです。
幸い、ハードメープル無垢材の取り扱いもあり、天板の発注先はマルトクショップに決定しました。

昇降デスクの脚部を決める

日本だとFlexiSpot社の昇降デスクが人気です。情報量の観点でFlexiSpotにしておくと良いと思います。FlexiSpotのE7 Pro もしくは E7H がおすすめです。


高さの下限が65cm以下

天板の高さを65cmまで下げたいのでMUSTです。E7Proは60cm、E7Hは63.5cmまで下げることができます。

脚部がコの字型で太ももが当たらない

フレーム形状がコの字型だと、座った時に太ももが当たらないので快適です。エの字型だと、人によっては当たってしまい、避けるために姿勢が崩れてしまいます。

発注する

天板と脚部が決まったらそれぞれ発注します。買い方はいろんな人が伝授しているので割愛します。

天板

天板の鬼目ナット加工はミスるとリカバリーが難しく怖かったので、マルトクショップに鬼目ナット加工を依頼しました。1箇所数百円とかで鬼目ナットあらかじめ埋め込んでくれます。マルトクショップで扱っている鬼目ナットはムラコシ精工のDタイプ(長さ14ミリ)で、サイズはM4, M5, M6, M8から指定できます。E7Hの場合はM4がベストです。私はM5を指定してしまって、なんとかねじ止めできましたが、E7H側の穴の直径がギリギリで冷や汗が出ました(最悪、天板がゴミになるところでした)
このとき、鬼目ナットを埋め込む位置(=昇降デスクを天板に固定するネジ止めの位置)を記載した図面を渡す必要があるのですが、これはFlexiSpot社に頼むと作ってくれます。なんとなくこういう融通が利くイメージがなかったので嬉しい誤算でした。FlexiSpot社の問い合わせフォームから図面作成を依頼すると、下記のように作ってくれます。

FlexiSpot社がE7H用に作成してくれた図面

これをそのままマルトクショップに渡せばOKです。(後述の通り、仕上がりは完璧でした)

脚部

FlexiSpot社は頻繁にセールを行っているので、時期と購入店舗を吟味して買いましょう。
店舗は公式ECショップ、楽天、Yahooショッピング、Amazonにあります。クーポンや各プラットフォームの施策(楽天スーパーセールとか)のタイミングが旨くハマると1.5万くらい変わります。今年はそろそろブラックフライデーセール来そうです。

デスク周辺グッズを用意する

天板と脚部が揃うまで2週間程度かかるのでその間にデスク周辺グッズを調達しておきます。配線整理系は趣味なのでお好みで。一点だけ、キャスターを着けないのであればカグスベールはMUSTです。無いと設置後の微調整が厳しいです。

組み立てる

たとえあなたが成人男性だったとしても、組み立ては2人で行うことを推奨します。
脚部だけで35kg近くあるので、天板をネジ止めすると全体で50kg近くなり、一人で安全に設置するのはかなり厳しい印象です。組立の仕方はYouTubeやブログで機種名入れると沢山出てくるので割愛します。

ハードメープル無垢材が届いた時の様子。木の香りがいい
マルトクショップの鬼目ナット加工の位置は完璧でした
FlexiSpotの天板ねじ止め穴のサイズはM4ですが、M5もギリ入る
E7Hの取扱説明書はさらっと間違っている箇所があるので要注意

完成

大満足のデスクが作れました。還暦まで使い続けたいです。